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日本で出会ったチェンマイ人◆ 櫂織い諒譴話運罰い鯏呂

カテゴリー: 家と人と暮らし | 2011.01.10 Monday

 

ジャムジット・クランカムさん
ジャムジット・クランカムさん 

東京都豊島区池袋 バーン・カノンタイ 勤務

東京都在住/チェンマイ市出身

 

 東京に住む友人から「5月に開催されるタイフェスティバルで屋台を出している人気タイレストランが池袋にある」と聞き、駅西口から程近いピラブカオという店へ行ってみた。店員さんと話をしていると、このレストランのオーナーが別に経営するタイのお菓子専門店にチェンマイ出身のタイ人が働いているというので、さっそくそちらを訪ねてみることにした。

 その店は「バーン・カノンタイ」といい、同じく駅西口にあった。テイクアウト中心で、店頭のショーケースにはカラフルなタイのお菓子が並んでいる。そこでお菓子作りからお客様の対応まで店を切り盛りしているのがチェンマイ出身のジャムジット・クランカムさんだ。5年前、ジャムジットさんの友人が日本でタイレストランを開店するのに誘われて単身で来日したが、そのレストランがタイ菓子を扱う店に変更。もともと息子たちが通ったモンフォート高校の向かいで料理店を営んでいて、料理もお菓子作りも得意だったジャムジットさんはそのままバーン・カノンタイで働くことになった。

「お客様はタイ人がほとんどです。タイマッサージのお店やレストランなどでデザートとして出すために買われる方が多いですよ。東京以外にも横浜、千葉、大阪からも電話やインターネットで注文を承り宅配で送っています。タイのお菓子を扱う専門店は日本でおそらくここ一軒だけ。いろいろな種類のタイ菓子を製造販売しています」

 とジャムジットさん。原料はほとんどタイから注文したり、知人や親類が買って送ってくれる。お店ではおなじみのモーゲン(タロイモの焼きプリン)、タコー(ココナツゼリー)、ロートチョーン(緑色の寒天のココナツミルクところてん)が人気だという。


バーン・カノンタイ
 チェンマイ市内に家族を残し、単身での日本滞在も今年で5年目。30歳の長男はオーストラリアへ留学し、そのまま現地で就職しているが、夫と27歳の次男、親類は皆ワット・ウモーンの近くにある自宅に住んでいる。「日本暮らしの好きなところは環境の良さや住みやすさ」という55歳のジャムジットさんだが、50歳にして家族と離れ、まったく未知の世界で単身働くことに寂しさや迷いはなかったのだろうか?

「毎週家族と電話で話すので寂しくないですよ。先週の休みには夫と息子、母やおばと電話で話しました。お店のスタッフも日本での友人もほとんどタイ人ですが、今では店頭で日本人のお客様と日本語でコミュニケーションも取れるようになりました。仕事が忙しいのでなかなか出かける時間はないですが、何より仕事が好きだから楽しく働いていますよ」

 2011年を迎え、この記事が出る頃には家族の待つワット・ウモーンの実家へ一時帰国をしている予定だ。年に1度、1ヶ月の帰国は家族水入らずの大切なひと時となる。今後は「子供たちも独立したので、あと3年くらい日本で働いたらこちらの仕事を終えようと思っています」という。

 そういえば、日本に限らず、アメリカやヨーロッパへ母独り働きに行っているという友人は私の周りにも何人かいたが、父が単身海外へという話はなかなか聞かない。50歳で単身海を越えたジャムジットさん。タイの女性は働き者というが、彼女のたくましさと前向きな姿勢には脱帽だ。

(by 野島知)

 

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