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「花火」

カテゴリー: ギャ!ギャップ!これって常識?非常識? | 2007.05.21 Monday

 

ギャギャップ93号花火 日本では花火は短い夏の夜の風物詩ですがタイでは違います。11月初旬のローイクラトンのお祭がスタートで、この時をピークに、クリスマス、新正月、2月の中国正月、4月のソンクラーン(タイ正月)まで、丁度乾季の間中散発的にだらだらと続くのです。
 タイ語ではドークマイ・ファイ(花・火)と言いますから、直訳すれば日本語の花火と同じですが、タイの花火には花に当たるものがありません。日本の花火のような情緒のある線香花火や五色の火の玉を吹き上げるスターマインなど無いことはありませんが、90%以上はドカンと音と火花、つまり火の部分が主体のものがほとんどです。中国では何かの行事には、赤い紙に仕込んだ爆薬を帯のように連ねた爆竹で大きな音を立てますが、中国人を祖先とするタイ人から始った習慣かも知れません。町で売られている花火も中国からの輸入品が多いようですが、家内工業的に作る人もいて、時々事故を起こして一家全滅したニュースもあります。
 タイはピストルどころか機関銃や爆弾まで野放し?の国ですから、花火に関する取り締まりは全く無いといって過言ではありません。さすが危険を承知して量販店やデパートでは売りませんが、時期となれば市場や雑貨店には大きな花火コーナーが出現します。警察が手入れをすることもありますが、これはむしろ国境検問所辺りからの密輸品の取締りで、花火の安全にはあまり関係無いようです。ですから爆発は非常に強力で、バッキーン、ドッカーンの轟音がタイ人の好みなんです。その為に花火遊びの事故も多く、毎年指を無くしたり失明する子供や大人が百名以上報告されています。
 音を楽しむのですから夜だけには限らず、行事期間中は一日中と言ってもよいでしょう。午後3、4時頃から学校帰りの子供達が始めて、宵の内は大人が酒の肴に、その後は遊び人のお楽しみで深夜から2、3時頃まで続きます。頭に来るのは、カラオケ女に振られた朝帰りの腹いせか、午前4、5時頃に道を歩きながらドカーンやる不届き者もいて、慣れないとさてはピストル事件か爆弾テロかと夢を破られることも珍しくありません。いろいろな行事のシーンでは酔っ払ったりラリッたりして前後の見境無いワイルン(若者、日本語でワルイと連想すると忘れない)が雑踏の中で花火を破裂させたり、人ごみの中に投げ込んだりしますから、見物にはそれなりの用心が必要です。数年前のソンクラーンに、ある大臣がチャオプラヤ川をボートで視察中橋の上から投げられた花火で火傷したことがあり、それ以来警察も危険行為を少しは取り締まるようになりました。
 十数年前まではプロの打ち上げる大型花火はヨーロッパ式の噴水型が大半で、日本式は材料や機材を全て日本から輸入し、花火師も招聘したので一発ウン十万バーツで、大きな行事でも数発しか上げられませんでした。現在は技術導入や現地企業の設立で単価も下がり、タイ経済も向上したので、夜空に大輪の花をたくさん咲かせることが可能になりました。

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(93号掲載)

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