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「歩行者信号機」

カテゴリー: ギャ!ギャップ!これって常識?非常識? | 2007.05.21 Monday

 

ギャギャップ94号歩行者信号機 バンコックにお住まいのChaoの読者Kさんからお便りがありました。タイの交通事情には許し難いギャップがある。特に歩行者を無視する車の横行やバイクの無法運転は頭に来るとのお怒りでした。今ではバイクはタイで庶民の物となっていますが、それでも階級差別意識の高い国だから、「動力付きの車に乗る人はお金持ちで偉い」と歩行者を見下す習慣が残っているのでしょうね。
 こんな下地があるにもかかわらず、数年前、チェンマイ市内に歩行者横断専用のボタン式信号機が多数出現しました。方式は日本で見られるそれと同じ物で、地元出身タクシン元首相の人気取りと飛躍したアイデアからと思われますが、歩行者優先の土壌が無い上にPRが不足したのか、歩行者もドライバーもその機能どころか存在もマイペンライ(気にしない)、マイ・キヨウ(関係ない)と全く無用の長物となり、全く知られないうちに突貫工事で設置した業者だけが恩恵を受けた結果のようです。これが元首相のメモリアルとして雨曝しになるだけならまだしも、かえって歩行者にもドライバーにも危険をもたらす困った存在になっているのです。
 ボタンを押して利用する歩行者がほとんどないので、車への信号は滅多に赤になりませんから、ドライバーはそれを知ってこの場所で減速する事はありません。だが突然赤に変わる事があるから危険なのです。ボタンを押すのは恐らくこの信号機の仕組みを知っている他国からの観光客でしょうね。こうなると歩行者だけでなく、ドライバーにとっても危険信号です。車の列が普通の速度で横断歩道に接近した時、若し貴方の車が先頭だったらどうします? そのまま進んだ場合の歩行者への危険を判断すると同時に、停車しても後続車に追突されないかをミラーで確かめましょう。もし貴方の前に車があれば、前車の行動(ストップライト)と車間距離を判断して追突を避けなければなりません。簡単に言えば、信号を赤に変えて利用する歩行者に危害が加わる怖れがなければ、突然の赤信号は無視する方が事故防止になります。先進国ならこの信号無視は重大違反となりますが、チェンマイでは今のところ、何時間に1回か、もしかすると1日1回出るか出ないかの赤信号を無視するドライバーの摘発は希のようです。歩行者を傷付けさえしなければ、例え咎められても反則金(?)は数百バーツを越えないでしょうが、追突事故にでもなれば費やされる時間と費用は? その選択は貴方次第です。
 Kさんのご指摘の通り、歩行者優先無視の風潮、通行区分や歩道を無視するバイク、そのバイクが四輪車と事故を起こしても常に大型車が悪いとの判断が下るなどなど、その他にも日本人の常識では考えられない交通事情がタイには存在するのです。このギャップに対しては、歩行者としてもドライバーとしても、何とか優先的に自分を護る事を考える以外に対策は無いでしょう。皆さんお気を付けて。

(読者の皆さんからビックリ!ギャップ体験を募集します。私suga@loxinfo.co.thかChao編集部へどうぞ)

(94号掲載)

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