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「足元を見る」

カテゴリー: ギャ!ギャップ!これって常識?非常識? | 2007.05.21 Monday

 

ギャギャップ97号足元を見る 「もし隙があったら向こう脛を払ってやろう」なんて物騒な話じゃありません。今回は履物に目を向けてみましょう。タイで庶民の日常的な履物は、タイ語でピーサンと呼ばれるゴム草履がメジャーです。一番多いのは日本でビーチや便所でしか見られない20〜30バーツの物、その他に男性用のレザーもどきの少し立派な物、女性用の造花なんかが付いたファッショナブルな物まであります。
 靴下はその文字通り靴を履く時に使用しますが、タイ人の男性は素足で靴を履く人が多いようですね。暑くて足が蒸れると思うのでしょうが、汗がそのまま靴に染み込んだら靴下のようにしばしば洗濯も出来ず、かえってじめじめして水虫の巣になるのではと心配ですが、どうなんでしょうか? もちろんピーサンは素足です。反対に日本人の中高年者で、靴下にピーサンの人を結構よく見かけます。いかにチェンマイの冬が寒いか(?)、ショッピングセンターの冷房がきついと言っても、つま先が凍える程ではないでしょうに。このスタイルはいかにもイジケタ爺むさい侘しい生活を思わせていただけませんね。
 私達が子供の頃、勢い良く「ただいま!」と玄関に入ると、「靴をチャンと脱ぎなさい」と奥からお袋の声が掛かったものです。「見てもいないのにこの糞婆(ばばー)」と思っても、おやつを取り上げられるのが怖くてキチンと揃えました。その躾の所為か日本人の大人は玄関を入ると上がり口で足を揃え、履物を屋内に向かうか回れ右をして揃えて上がるマナーが身に付いています。お屋敷などではお出迎えの女中さんがすかさず片付けるか、玄関の外に向かって180度回転して揃えてくれます。これはチェンマイの高級日本料理屋などで、厳しく訓練されたウエイトレスもやりますね。
 だがタイ人は大違い! 特にピーサンの場合は凄いの一言です。自宅や気の置けない友人宅などでは、どちらかの足が上がり口に達したら後ろ足のピーサンを蹴落とし、歩いて来たストライドそのままで家に上がってしまうんです。だから履物は歩幅の距離を置いて進入方向に一直線に並ぶとは限らない。後ろ足をぶるっとやって脱いだりすると、その履物はあらぬ方角まで吹っ飛んで、「明日天気になーれ」のように裏返しなって止まる時も珍しくないのです。
 さて帰りはどうするか? 日本人はたまたま揃えた履物がバラバラになっていたら、片足を履いてからケンケンしてもう一つを履くか、そこに他人の履物があれば、チョッと借用するかそれを踏み台にしてもう一つを拾って履くでしょう。一方タイ人は何のためらいも無く裸足で土間に下りて、飛び散った履物を拾い集めて履いていきます。
 このギャップは? 履物文化の過保護にスポイルされた日本人は、裸足になるのが怖い、何時も履物を履いていたい。一方、自然体のタイ人は履物は煩わしいから早く脱ぎたい、出来るなら裸足の方が気持ちがいい、という感覚を無意識に表現しているのでしょう。

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(97号掲載)

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