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「賄賂(わいろ)」

カテゴリー: ギャ!ギャップ!これって常識?非常識? | 2007.05.21 Monday

 

ギャギャップ98号賄賂 日本人のほとんどはこれに関しては自分は清廉潔白と自負している。日本にも賄賂や汚職はあるけれど、それは高い雲の上で政治家や企業関係者が驚く程の高額の金銭や利権を巡っての事で、個人が関わる事はほとんど無いからであろう。ところがタイに住んでみると、ピンはともかくキリに至っては百バーツ単位で庶民の日常生活に割り込んでいる。これを知って呆れて口の塞がらない、或いは義憤やる方無いロングステイヤーの話は沢山聞こえて来る。国民から公的に徴収した税金などを公平に分配して、それで公共のサービスが運営されるという原則がこの国では全く機能していないのが、賄賂、キックバック、手数料などの不透明な取引を生む温床なのである。
 あるロングステイヤーがタイ人配偶者の名義で土地住居を購入した時、登記窓口の係官は開口一番、「この事務所は西日が差して暑くてかなわん」とのたまわった。気転?の利くタイ人妻が早速カーテンを寄付したら、登記事務はスムーズに完了したと言うエピソードがある。住民と直接接する末端の役所などでは、事務机一式の予算が認可されても椅子の部分の金額が何処かで食われて机の分しかお金が来ず、椅子は別途に工面するしかないといった図式は珍しくない。
 タイ政府が公表する不透明度の2横綱に警察と税関がある。警察は予算以外に集金能力?が高いと見なされて初めから運営費用の割り当ては少なく、自助努力?を強制される。第一線で勤務の警官は薄給の上、拳銃も無線機も自己負担となれば、ただでさえチマチマと生活する習慣の無いタイ人には無理。特技?を元手に金行のガードマンや怪しげなバーの用心棒を内職とせざるを得ない。署自身の運営も、予算だけではパトカーの燃料費にも事を欠く。交通違反の反則金?などと領収書も無く徴収される金は、その本人の私腹を肥やすケースはむしろ希である。伝統的な配分率で、署の必要経費、署員の福利厚生、更に上層部への上納金として処理されるのが決まりである。言って見れば、親分とチンピラ、○○組のヤーさんの仕組みと同じなのである。交通違反などで自己の潔白を主張して示談?に応じず、身内や友人を通訳に本署に出頭してもらったとしても、こちらに勝ち目は全く無い。訳の判らぬ調書にサインさせられて、更に高額の罰金を納めるのが落ちである。国庫に送られたその金は所轄の警察には還元される事は無く、双方とも時間と労力や費用の無駄使い以外に何物も無い。
 ロングステイヤーは他国の悪習と戦う白馬の騎士ではないし、間接税以外の税金を払って居住しているケースは希である。だから単純な商取引と考えて、自分のソロバンの許す範囲で対応すれば良いだろう。そして絶対避けねばならないのは、この抜け穴を利用すれば何でも通る国との間違った思い込みを持つ事である。

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ギャ!ギャップ! これって常識?非常識? タイトル一覧

(98号掲載)

 

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