チェンマイ発・ちょっとディープな北タイ日本語情報誌CHAO『ちゃ〜お』は毎月10日、25日に発行。本文へスキップ

<< リス語会話基礎講座 | 最新 | 天使の言葉・ムラブリ語 >>

アカ語会話・入門篇

カテゴリー: タイの山岳民族(三輪隆) | 2007.05.21 Monday

 

83号 アカ語会話入門編1 アカ族の女の子たちが話すのを聞いていると、たとえばタイ語やラフ語やリス語の話し手と比べ、半オクターブぐらいトーンが低くてドスがきいているというか、声質もダミ声といっては失礼だが、太くハスキーな感じがする。アカ族の人の声帯が独特なのか、あるいはアカ語の発音成分に濁音が多いから、そう聞こえるだけのかもしれない。たとえば「ご飯を食べる」は「ホザザ」、「遊びに行く」は「ドデガイ」といった具合で、日本語でいえばザ行、ガ行、ダ行などの音が多用される。
 アカ語はチベット・ビルマ語派イ語群に属する言葉で、ラフ語やリス語とも近い。文法は日本語と同じように言葉を並べればほぼ通じる。タイにはウロ・アカと呼ばれる支系とロミ・アカと呼ばれる支系が住んでいて、それぞれ発音や語彙に若干の違いがあるため、以下のカナ表記はあくまで参考程度にとどめておいていただきたい。

こんにちは「ウドゥタマ」
ありがとう「グラフマ」
どういたしまして「ティジェマガ」
私 「ガ」あなた「ノ」 彼「フェワ」または「アチョ」
あなたの名前はなんですか? 「ノ チョミョ アジェクレ」
私の名前はミムです。「ガ チョミョ ミム レクェ」
あなたは何歳ですか?「ノ アミャ コ コ ラエ」
どこの村に住んでいますか?「ノ アジェ プ ジョ エ」
この人は誰ですか? 「フガ アシュワ」
これはなんですか? 「フ アジェア」
どこへ行くのですが「アガ イエ」
遊びに行きます「ド デ ガ イ」
家に帰ります「イカン オ レ」
恋人はいますか? 「ノ ヤハ ボ ジョ マ ラ」
います「ジョマ」 いません「マボ」もしくは「マジョ」
妻がほしい「ガ ミヤ ラモニャ」
わかる、知っている「シニャ」 
知らない、わからない「マシニャ」
もうご飯を食べましたか「ホジャ マラ」 
まだです「マザアシ」
食べました「ザデマ」
水を飲む「イチュ ド」
酒を飲む「ジバ ド」
酒に酔う「ジバ イェウ」
お茶「ロボ」
食べたい「ザモニャ」
行きたい「イモニャ」または「レモニャ」
写真を撮る「モト トウ」または「ダボデ」
犬「アク」猫「アミー」豚「アヤ」鶏「ヤチ」牛「モネ」水牛「アニョ」馬「モン」
父「アダ」母「アマ」祖父「アボ」祖母「アピ」
娘「アブ」息子「アリ」
兄「アド」 姉「アユ」弟、妹「アニ」
若い娘さん「アチョミダ」若い男「アチョヤダ」
美しい、よい「ヨム」 美しくない「マム」
大きい「ヨフ」 小さい「ヨザ」
おいしい「ヨク」 まずい「マム」
寒い「ヨガガ」暑い「ヨササ」
家に入りなさい「イカン ラウ」
今日「イノ」明日「ニショ」あさって「サペ」きのう「ミノ」

83号 アカ語会話入門編2 これらの言葉は、先にも述べたとおり、腹に力をこめ、低音を効かせ、だみ声で決めるのがコツである。
 ちなみに、アカ族では「さようなら」の意味として「もう帰ります」という表現があるが、たとえば平地の村から山の村に帰るとき(「オレマデ」)と山の村から平地の町に帰るとき(「オイマデ」)とで表現が違う。現在いる地点よりも上の方向に帰る場合は「オレマ」、下の方向に帰る場合は「オイマ」なのだそうだ。さすがは山地に住んでいる人たち。では同じぐらいの高さにある村に帰る場合はどっちを使えばいいのかについては、聞きそびれた。が、それほど厳密に使い分けなければならないものでもないようだ。

(83号掲載)

タイの山岳民族 タイトル一覧へ

 

タイの山岳民族(三輪隆) | Top