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おもちゃ屋の息子

カテゴリー: みちくさ写真 | 2007.05.21 Monday

 

みちくさ34号 おもちゃ屋の息子


 おもちゃ屋に行くと必ずリカちゃんコーナーで動けなくなった私。一緒に来た祖母は、「全部自分のと思ったらええ。ここに置かしてもらってるんやけん買わんでもええんじゃ(阿波弁で)」とすごい理屈を言って買ってくれなかった。私は子供なりに大真面目に想像してみるのだが、実際に髪をとかしたり、着せ替えのできない人形を、どうしても自分のものだとは思えず、煮え切らないものを感じていた。
 おもちゃ屋の子供なら、店のおもちゃを自分のだと思えるのだろうか?
 日本だと、売り物のおもちゃによだれや手垢がついては大変と、触らせてはもらえないと思う。
 チェンマイのおもちゃ問屋の前を通りがかった時のことである。店には車のおもちゃが積み重ねられ、おもちゃのつまった段ボール箱が所狭しと置かれている。
 そのひとつに、人形ではなく、人間の男の子が入っていた。
 男の子はもっぱらビニール人形に夢中のようで、「ゴップ ビンダーイ マーレーオ(空飛ぶカエルがやって来た!)」 と、ダイノソー(恐竜)、わに、蜘蛛の子分を従えて、ジャングル大冒険の真っ只中であった。
 彼は店のおもちゃを「全部自分の」 だと想像する必要もなさそうである。
 子供が商品の上に座ろうが、恐竜の首をひん曲げようが、無頓着なのがチェンマイのおもちゃ屋らしいところである。

チェンマイ

(One-Two Chiangmai 34号掲載)

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