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「スリッパ」

カテゴリー: ギャ!ギャップ!これって常識?非常識? | 2007.05.22 Tuesday

 

ギャギャップ90号スリッパ スリッパは元来スリッパーという外来語で、家の中でも靴を履く西洋人の室内履の一種が、日本の家庭用品として定着したらしいですね。日本人もタイ人も住宅には靴を脱いで上がる習慣ですが、タイには元々スリッパは無くて、10数年前は何処にも売っていませんでした。こんなものは何処でもあるだろうと、引越し荷物に入れなかった日本人は苦労しましたよ。売っていたのはタイの日系百貨店のはしりで今は無いタイ大丸バンコク店くらい。品揃えも在庫も少なく、いったん品切れになると暫らくは手に入りませんでした。その頃タイ人はハイソの人でも高価なペルシャ絨毯や輸入大理石の床をペタペタ裸足で歩くのが普通でしたが、最近は流行をコピーするのに熱心なタイの若い世代の需要があるためか、モダンな小物屋やギフトショップなどで見かけます。しかし、これらの多くはファッション・アクセサリーとしてムーミンやバーニーなどのコミックキャラクター商品で、定番の日本式スリッパはまだ少ないようです。ちょっと注意する事は、タイでは道路とあまり段差が無く床もタイル張りなのに、履物を脱いで上がるように要求?している事務所やお店が時々あります。入り口の外側に履物が並んでいるような場合は、ウッカリ入るとしかめっ面をされたり、注意されたりして気まずい思いをしますから気をつけましょうね。
 さてスリッパに関して、日本人とタイ人の考え方は全く正反対らしいです。玄関の上がり口に小さなマットを置く習慣は日本にもタイにもありますが、日本の場合はほとんどワンポイント・アクセサリー的で置かない人もいます。一方タイのマットは一見して材質や形とも足拭き用で、庶民の家では使い古したバスタオルや用済みのTシャツで代用した上に、少し水気を含ませたりしています。これがどうやらギャップのポイントのようです。日本ではスリッパは重要な接客用品で、「よくお出でくださいました。我が家は汚くしておりますので、おみ足が汚れないようにこれをお履きください」という謙虚なへりくだった接客マナーを表し、客は「丁重なご配慮ありがとう」と感謝し履きます。だがタイ人はムッとするんだそうですよ。「俺はチャンと履物を履いて来た。マットで足も拭いた。それでもまだお前の足は汚くて、綺麗な部屋を汚すからこれを履けと言うのか?」と勘ぐると聞いた事があります。
 伝統や習慣の違いは恐ろしい。善意でしたつもりが、とんだ誤解?を招くとは、くわばら、くわばら!

(読者の皆さんからビックリ!ギャップ体験を募集します。私suga@loxinfo.co.thかChao編集部
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(90号掲載)

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