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語りはじめたタイの人々

カテゴリー: ちょっとディープな本紹介 | 2007.06.20 Wednesday

 

語りはじめたタイの人びと―微笑みのかげで
明石書店
サニッスダー エーカチャイ(著)Sanitsuda Ekachai(原著)松井 やより(翻訳)アジアの女たちの会(翻訳)
発売日:1994-03


 世界が認めるバンコクの発展ぶり。そして、チェンマイの変化もここ数年、目を見張るものがある。
 ところが都市から一歩外に出ると、伝統的な風習が日常に生きている農村の営みがあった。しかし、タイ社会の変貌は、農村社会に根ざした伝統的な経済や社会のシステムに大きな影響を与えているのである。
 この本は、バンコク・ポストの記者サニッスダー・エーカチャイさんが、農村や山岳地帯の「小さな人びと」の立場立って取材したものをまとめたものである。被害の実態だけでなく、森を守ろうと戦う人びとや食べられる農業を取り戻そうとする人々の姿も伝えている。
 内容は南部、イサーン、北部と大きく3地方に別れ、北部の部では、精霊信仰に元づく村人の考え方なども垣間見られ興味深い。
 家族を支えるために売春をしている少女のパトロンが日本人であったり、日本人が利用するゴルフ場建設のために広大な農地が買収されるなど、この本を読めば、タイの不均衡な状況の原因に、我々日本人が無関係だとは言えないことがわかるのである。 【編集部B】


(83号掲載)


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