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チェンマイ・ロングステイにブレーキ

カテゴリー: ロングステイの光と影 | 2007.07.21 Saturday

 

 団塊世代の大量定年退職者の社会的受け皿が大いに注目されており、それは「2007年問題」とさえ言われているほどだ。その社会的受け皿の一つとして、海外ロングステイが脚光を浴びてきている。その海外ロングステイ候補地として、タイのチェンマイが上位に入って人気を集めている。このことはこれまでにも繰り返し述べてきており、実際にも、数年前からチェンマイ・ロングステイ日本人の数が急増している。そして今年2007年からは、上記に述べたように団塊世代の大量定年退職で、チェンマイでの日本人ロングステイヤーこれまで以上に急増するとの予測がある。
 ところが、急増するはずの日本人ロングステイに急ブレーキをかけるような、いくつかの予期せぬ事態が発生した。昨年10月からのノービザ滞在規制の強化での、ノービザ・ロングステイ滞在者の排除政策。97号のこのコラムで取り上げた、健康を害する危険レベルの煙害の発生。そして最近になって急に起こった、誰も予想だにしなかった円安バーツ高の為替変動である。
 軍部による電光石火の民主政権転覆無血クーデターが昨年9月に勃発。もうすぐその軍事クーデターから1年経過しようとしているのに、民生への移管プログラムさえ明確に示されない不安な政情がある。このような政情不安定なタイなのに、なぜか急激なバーツ高に推移してしまった。
 ちょっと前までなら1万円で3300バーツ前後の両替が、最近では1万円で2800バーツ前後にと、あれよあれよという間に円相場は急落。1万円で500バーツ余りの目減りは、割合では約15%も円が安くなったということにもなる。このことは、かなり深刻な問題。チェンマイの銀行に100万円預金してあっても、85万円の値打ちに目減りしたということ。日本ではその年金額は変わらないのだが、チェンマイでバーツに替えると今までより約15%少なくなるということ。このことはかなり深刻な打撃になろう。
 タイのチェンマイなどツアー旅行でも一度たりとも訪れたことのない方が、ロングステイ下見あるいは体験ツアーにチェンマイに初めてやってきたとする。その場合には、上記のような目減りなど実際に知らないのだから、チェンマイ・ロングステイのブレーキとはならないだろう。
 しかし、過去数年間に一度ないしは数回チェンマイに旅行にやってきて、数週間以上滞在したことのある方には、上記で述べた予期せぬ異常なバーツ高にはかなり驚きとショックを覚えるであろう。近々あるいは今後に、諸物価安のチェンマイをロングステイ先候補地に考えていた方には、今回の円安バーツ高はかなり大きなブレーキになったであろう。なかには、いくつか挙げたロングステイ先候補地から、チェンマイを消去した方も出てきているであろう。
 チェンマイ・ロングステイの魅力というか良さはいろんな面で様々あるが、やはりその土台となっているのが、日本に比べてかなり安い諸物価であろう。1年中温暖な気候で過ごしやすいとか、日本から飛行機で5時間前後の程よい距離とか、日本の京都のような古都の情緒があるなどとか、様々な魅力や良さがあろう。だが、あくまでそれはチェンマイでは諸物価安という土台が前提にあっての話だ。わかりやすくいえば、チェンマイの諸物価が日本と同じくらい高かったら、日本で金の使い道に困っているような金持ちしか、わざわざチェンマイなんぞにロングステイに来ないだろうということだ。 
このコラムで以前に「チェンマイ・ロングステイ3年限界説」なるものを記した。それは、夢や希望を持ってチェンマイでロングステイを始めても、することややることがなくなってしまい、結局は日本に戻ってしまうだろうということ。まあ、3年というのは、それが最も多いだろうとの代表的年数であって、1〜2年の場合もあれば、4年の場合もあるであろう。その「チェンマイ・ロングステイ3年限界説」であるが、今回はそれを推し進める要因に円安バーツ高が新たに加わったことに。
 つまり、今回の円安バーツ高が、今後のチェンマイ・ロングステイに大きなブレーキを与えるのはもちろん、現在いるチェンマイのロングステイヤーにもかなり深刻な悩みを与えている。
 

(100号掲載)

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