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熱烈歓迎 日本人ロングステイ?

カテゴリー: ロングステイの光と影 | 2007.09.29 Saturday

 

 地元新聞であるチェンマイニュース紙は去る7月発行の新聞で、以下のような気になる記事を掲載。要約して紹介すると以下のようになる。
「チェンマイ商業会議所は、チェンマイ県当局と協力して“Long Stay Program for Japanese in Chiang Mai”プロジェクトを立ち上げることになった。これは今年2007年が泰日修好120周年という記念すべき年にあたり、日本人ロングステイヤーを誘致することによって、チェンマイや北タイの経済活性化を図れるとしている。
 チェンマイやチェンライには、現在すでに5千人以上の日本人がロングステイしている。日本では2007年から2012年までの期間、2千5百万人を超える大量の退職者がでることになっている。ある統計では、その退職者の内の50万人から100万人がタイでのロングステイを考えているとの結果も出ている。8月には、チェンマイでの日本人ロングステイについて、泰日双方の関係団体が集まって会議を開く予定になっている・・・」
 日本語に直訳すると「チェンマイでの日本人のためのロングステイ・プログラム」となるこのプロジェクト。「日本人のため」などの文言が含まれていると、特別扱いされているようで悪い気はしない。だが、冷静に過去を振り返れば、チェンマイ商業会議所もチェンマイ県当局も、日本人ロングステイなど今までほとんど無関心であったことを、図らずも暴露したことになったのではあるまいか。
 数年前からであるが、日本のTVや新聞などのマスコミが「ロングステイ天国チェンマイ」なるものを、光と影を含めてかなりセンセーショナルに紹介。海外ロングステイビジネスは儲かるとの思惑で、日本でもチェンマイでも、ロングステイ関連業者が雨後の竹の子の如く出てきた。ロングステイチェンマイが脚光を浴び、実際にここ数年で、玉石混交ではあるが日本人ロングステイヤーの姿が急増し、チェンマイロングステイに拍車がかかった。
 ところが、受け入れ先の地元であるチェンマイ市やチェンマイ県は、日本人も含めて海外からのロングステイに対しては、ほとんど無関心も同然であった。それはこの数年間、地元新聞に「海外からのロングステイヤー」関係の記事などほとんど皆無だったことでも、窺い知ることが出来るであろう。このことからわかるのは、「ロングステイ天国チェンマイ」なる宣伝は、日本のマスコミ、および日本の旅行業者やロングステイ関連業者が大々的に行なっていること。その宣伝効果で、チェンマイロングステイが脚光を浴びているという構図が浮かび上がってくる。つまり、日本人受け入れのチェンマイ市やチェンマイ県は、日本人ロングステイには傍観の立場であった。それはそれで、タイらしい行政ともいえないこともない。というのも、日本のとある市で外国人ロングステイヤーが急増したら、それこそ各方面で大問題になるのは火を見るより明らかであろうから。
 このように日本人ロングステイに無関心だったチェンマイ商業会議所やチェンマイ県当局が、ここに到って、日本人ロングステイに俄然注目を向け始めた。折りしもチェンマイは、チェンマイ花博景気の反動、3月から4月の大煙害、不安を抱えたままの政治状況、予期せぬバーツ高などに見舞われる。その結果が、外国人を含めて観光客の急激な落ち込みによる経済の冷え込み。いわば出口の見えないチェンマイ経済で、「溺れる者は藁をも掴む」ではないが、経済的に豊かであろう日本人退職者を誘い込んで経済活性化の一翼を担おうと。
 誤解を恐れずに言わせてもらえば今回の“Long Stay Program for Japanese in Chiang Mai”は、取ってつけたような思いつきのプロジェクトにしか思えないのだが。今年は日タイ修好120周年の記念すべき年だからと、チェンマイにロングステイにやってくる日本人など誰もいない。
 まあ、それでも“Long Stay Program for Japanese in Chiang Mai”プロジェクトを立ち上げるのならば、チェンマイでのロングステイをやりやすくするアドバイスを、日本側から積極的に提案してもらいたいものだ。その提案には色々あるだろうが、その一つとして、是非とも以下のことをチェンマイ県に訴えてほしいものだ。生きがいのある有意義なロングステイにするためにも、無償のボランティア活動ぐらいは認めて欲しいものである。


(104号掲載)

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