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日本を棄てたニッポン人

カテゴリー: ロングステイの光と影 | 2007.12.06 Thursday

 

「トロピカーナ」が一躍有名に!


 先日、日本では「NNNドキュメント」番組で「アパート・トロピカーナ/日本を棄てたニッポン人」が放映された。その番組の内容案内は『タイ北部チェンマイにあるアパート「トロピカーナ」。20室全てがロングステイの日本人でうまっている。年金暮らしの夫婦や早期退職をした50代、残業生活に疲れた元会社員など。チェンマイの在留邦人2000人のうち約半数が50歳以上。観光客でも駐在員でもない彼らは、ただ生きるためにここにいる。優雅なライフスタイルの象徴だった海外ロングステイ。最近では「生活に余裕がなく物価の安い海外へ」という人が多い。その多くは「年金」「介護」「家族の崩壊」といった日本にある様々な問題を抱えていた』とのふれこみ。
 まずお断りしておくが、その番組をまだ視ていないということで、述べさせていただくのをご了解いただきたい。「トロピカーナ」だが、そこのタイ人オーナー女性の旦那さんが日本人のYさんで、彼がアパートのロビーに常駐している。その彼とは、そのアパートが新築オープン前から、親しくお付き合いさせていただいている。オープン前の真新しい部屋などを見させていただいたとき、「この部屋を月5千バーツで貸す予定です」と彼は言う。この賃貸料金には私だけでなく同行したTさんも驚いた。
 四角い濠の近くと市内中心部の便利この上ない立地条件で、かつ路地の奥まった静かな場所。部屋に台所はないが、エアコン付きで日本人用にとバスタブも設置。これで月5千バーツは安すぎると驚いた。それにその月5千バーツの安さでは、日本の年配男性や老人が現地の愛人を連れ込んだり、あるいは、6万バーツ払って簡単に1年契約して占領するのではなどと危惧した。賃貸料をそれなりに高くすれば、それに見合う良い客が来るようになるのでは、などと彼と話したものだ。
 ところが、便利な立地で新築の綺麗な部屋を、月5千バーツの安い賃貸料でオープンし、それを数年間も継続。最近は少し値上げしたようだが…。オープンしてからしばらくは、よからぬ人も入居してよろしくない噂も出るなど、オーナーの奥さんや旦那さんの彼も苦労したらしい。しかし、何よりも面倒見の良い日本人の彼の好感の持てる人柄で、次第に良い日本人が入居、ないしは宿泊するように。最近では、全室フル稼動で、新しい方の入居は困難という状態らしい。
 チェンマイ在住者やチェンマイ・ロングステイヤーで、その入居者がすべて日本人の「トロピカーナ」を知らない人は少ない。その上に今回のTV放映で、日本でも広く知らしめることになってしまった。今後の「トロピカーナ」の日本人ロングステイヤーの動向や推移に注目したいものである。

「日本を棄てたニッポン人」とは誰?


 TVや週刊誌や新聞などが、これまでに幾度も飽きずに「チェンマイ・ロングステイ」をセンセーショナルに取り上げてきた。まずは注目を引き寄せるために、刺激的というか過激なタイトルをつける。今回のTV放映もズバリ「日本を棄てたニッポン人」と、かなり強烈で過激なタイトル。すでに舞台となったトロピカーナ住民の間では、「私ら何も日本を棄ててませんよ!」との反論の声が出ているとかいないとか(?)。
 そのタイトルがずばり示すように、今回のTV放映は「チェンマイ・ロングステイの影」を全面に出している。4年前の2003年の当誌第10号から現在まで、このコラム「ロングステイの光と影」で、おもにロングステイの影の部分を断続的に掲載。今さら「チェンマイ・ロングステイの影」に注目しても、すっかり色褪せてしまっているテーマにさえ思える。
 それでも、日本では今後とも「素晴らしきチェンマイ・ロングステイ」として、雑誌やロングステイ関連業者が飽きずに喧伝するであろう。その意味では、甘い夢を破るようなチェンマイ・ロングステイの現実の一面のTV放映は、新しい切り口としてそれなりの評価を与えたい。そして今後は、意義ある、生きがいのある、現地との交流のあるロングステイにスポットライトを向けたいものである。
 今回のTV放映で、チェンマイ・ロングステイヤーが「チェンマイ・ロング棄てやー」に聞こえるようになってきた??!!


(111号掲載)

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